上賀茂神社に到着しました。
これから御所にバスで移動です。
5月 16 2012
上賀茂神社なう
3月 01 2012
【信頼できる工事店選び】お客様へのお手紙から
インターネットからお見積り依頼をいただいたお客様から、相見積りをしたいんだけどということでお話をいただきました。聞けば、以前ネットで検索してきてもらった水道屋さんに、かなり高額の請求をされてそれ以来警戒しているとのこと。それはお気の毒なことだということで、現場調査して作った屋根伏図面を見積書に先行してお届け。他店のお見積り用に使っていただいて結構ですよとご提供しました。たくさんのお店が来てそのたびに屋根に登って歩き回るというのは、たとえプロでもあまり良いことではないですしね。
で、今回は、その時にお客様に書いたお手紙から、他の屋根屋さんをインターネット以外で捜す方法をこちらにも書き写しておこうと思います。
「そんなことを書いたら、そっちにお客さん行ってしまうのでは?」と疑問に感じられるかもしれませんが、当店はいつも書いているように、「屋根の工事をするお店」ではなく、「屋根の工事を通してお客様のしあわせをアシストするお店」なので、お客様にとって当店以上に合うお店があるとしたら、そちらでしていただくことの方がお客様のためになりますし、どのようなかたちであれそれでお客様がお喜びなら私もハッピーだ、と思うのです。それに、本当にご縁があるお客様は、やはり当店で工事させていただくことになるものなんですよね。本当にこればかりはご縁のものですからね。
ちなみに、インターネットをつかって信頼できる工事店を探す方法はこちらの記事「ネットでできる!工事店選びに失敗しないとびきりの技」に以前書きましたので、そちらもごらん下さい。それでは、以下、本文です。
京都市左京区で信頼できる工事店をネット以外から見つける方法
このたびは、お声がけいただき、ありがとうございます。取り急ぎ屋根図面を先行してお送りいたします。他店で見積もりご依頼の場合に、お使いください。
当店では、工事の内容をちゃんと理解して、ご納得いただいてから工事に取りかかるようにしております。家の工事というのは、工事業者とお住まいになっている方との共同作業であるからです。疑問点等ございましたら、遠慮なくご質問ください。
なお、インターネット以外で信頼の置ける他店をお探ししたいという場合には、次の方法を試してみてください。
- 「全日本瓦工事業連盟・京都府瓦工事協同組合」へ紹介依頼【075-691-5511】
- 地域の職人さんの組合「京建労・左京支部」へ紹介依頼【075-701-7558】
- 京都で一番大きい屋根材問屋「福原商店・京都営業所」へ紹介依頼 【075-622-8886】
- どんな職種でも良いので、お知り合いの建築職人に紹介依頼
- 建築の世界はつながっていますので、どのような職種の方でも、たいてい屋根工事店の知り合いがおられます。
以上のうち1~3番は紹介料なしですし、4番の場合もたいてい心付け程度で大丈夫でしょう。なお、他店のお見積りでご納得いただけた場合は、どうぞご遠慮なく。
当店が他店より優れている点は、
- お客様に安心していただけるにはどうしたらいいかを考えて工夫する
- そもそも屋根の仕事が好きなので、見えないところまで手が抜けない
- 一度仕事した屋根は、一生面倒見るつもりでやっている
こういったところでしょうか。
※うちの店には、よく工事後もお客さんから電話をいただくことが多いです。「壁のペンキ塗ってほしいんだけど…」「水道が漏れるんだけど…」「スノコ作ってほしいんだけど…」など、屋根と何の関係もないことでも、よくご連絡いただきます。そのたびに、職人仲間のペンキ屋さんや水道屋さん・電気屋さん・クロス屋さん…たくさんの仲間たちに協力してもらっています。これからも、そういう店でありたいと思っています。
逆に当店の弱点は、
- 小さなお店なので、お客さんに工事までお待ちいただくことが多い
- 性格的に手が抜けないので、どうしても工期が伸びがち
- たまにこだわりすぎて採算度外視になり、かみさんに怒られる
この辺ではないかと思います。
屋根の葺き替えは、そうそう何度もするものでもないので、しっかりじっくりご検討ください。以上、取り急ぎ図面のみですが、よろしくお願いいたします。
寒暖の差が激しい時期ですので、みなさま、お身体大切に…。
2月 25 2012
【屋根の耐震】地震で棟の崩壊を防ぐ棟芯材入り施工で棟積み替え・棟換気付
先月、当店ご近所の京都市左京区八瀬のあるお宅で、築30年以上のお宅の屋根の棟から雨漏りした事例がありました。原因は、長年の湿気で棟土が風化して痩せてしまい、棟の熨斗瓦がへたり込んで、雨水が棟内部に流れ込む状況となってしまったことでした。
瓦自体は三州の陶器瓦でかなり固いものを使用してあり、京都市中心部から比べると3度から5度も気温が低くなる八瀬でも、一部を除きほとんど凍害による被害は受けていません。ということで、その一部の瓦のみ取り替えて、棟を耐水性の高いシリコン入り南蛮漆喰を使って積み直しました。
内部まで雨水が浸透してしまい、形は保っているものの瓦をめくるともはや棟土はパウダー状態に風化してしまっています。この土ではとうてい熨斗瓦を最初の角度で保持し続けることはできず、熨斗瓦はへたっていきます。すると、内部まで雨水を引き込んでしまうんですね。今回は、その棟内部に流れ込んだ雨水が雨漏りの原因でした。
で、棟土を撤去して棟下に下葺き材を追加。瓦をひっかけてステンレス釘で固定するための瓦桟木も、棟際から2本は流れ込んだ長年の雨水の影響でぼろぼろでしたから、湿気に強く高耐久性の合成木に変更。小屋裏の湿気を棟部分から屋外に輩出するための棟換気口「アンダーベンツ」も新たに設置しました。そして、耐震のための棟芯材も仕込んで、この上に新たに棟を積んでいきます。
特に八瀬は市内よりも湿気が高いこともあって、どうしても土を土台にして積んだ棟は、このようなことになりやすいのですね。再びこうなってもいけませんから、耐水性能のあるシリコン入りの南蛮漆喰「シルガード」を棟土として利用しました。
「南蛮漆喰」とは、油が混入され耐水性を増した漆喰のことです。これ自体は古くからあるようですが、現代では油の代わりに撥水性能が高いシリコンなどを混入したものが工場で練られています。工場からは一本25㎏前後で密封袋詰めされて出荷され、それを現場で開封して利用します。
ちなみ当店では和瓦で棟を積む場合、今回のような修繕での積み替え・積み直しも含め、棟土はすべて南蛮漆喰を使っています。これは、湿気に強くて長持ちするということ以外にも、地震や台風・豪雨などの災害への耐力が断然高いことも理由です。こうすることで、葺いた私たちも安心ですし、もちろんお客さんの財産も長く安全に保たれます。
ただし、値段はやっぱり練り土よりも高くて、一本あたりの値段は2倍以上。つまりここが、工事価格の差になる部分ですね。激安店は、こういうところをケチって、安く仕上げます。仕上がり状態だけでは下から見たら全くわかりませんしね。まさに、安物買いのゼニ失い状態になってしまう訳です。当店はいつも言う通りに、安売り店ではなくて標準的な価格の店ですが、こういう後からわからないところはちゃんときっちりするというポリシーでしております。
棟の一番上の瓦、この現場では大屋根が6寸紐丸瓦、下屋根が丸桟冠瓦でしたが、これをパッキン付ステンレスビスで棟芯材に固定して工事終了。完成です。
あ、ちなみにこの耐震仕様の棟ですが、八瀬地域においては、耐震以上に獣害対策という側面もあるんです。冬場、越冬のために棟の瓦の中に虫が入り込むんですが、深刻な獣害を八瀬地域にもたらしている猿が、それを食べようと棟の瓦をめくっちゃうんですよね。当然、食べた後は食べっぱなしで、元のところに瓦を戻したりしてくれません。この耐震仕様にすると、猿もめくれないので、安心です。
ところで、当店で使っている棟芯材はポリエチレンテレフタレート樹脂製の合成木です。平たく言うと、ペットボトルの再生樹脂です。と言う訳で、これ自体は現代のものなのですが、棟に芯を入れて耐震にするという思想は、実は古くからある伝統的な考えなんですね。この続きは明日にでも…。
9月 11 2011
【追悼】911から10年、そして311から半年
本日、9月11日は、東北の震災から半年、そして奇しくも、アメリカの911同時テロより10年。そんな、ある意味重い一日です。
昨年私は、父をあちらに送りました。父の死は、長い事患った後の死なので、ある意味、覚悟はできていた訳です。しかしそれでも、何か大きな喪失感があったのは事実です。ましてや、911や311の惨事は、原因はまったく違えど、遺族にとっては愛する人を突然前触れもなく失ってしまうことになった訳で、何とも、つらい事であったろうと思います。いえ、今もそのつらさのまま日々をおくっている方も多くおられるかもしれません。
そんな方に、少しでも心を落ち着かせていただけるために、次の動画をお伝えしたいと思います。
10月 28 2010
お菓子のオリジナル手作り型の話
昨日、ご近所の厨房機器屋・「カシテック」さんの社長と話をしたんですが、昔と違って、物の値打ちがわかってもらえない時代だなぁということをおっしゃっていました。
例えば、クッキーやケーキの型。100円圴一の店なんかに行くと既製品がありますが、これはつまり家庭用で、一日に100個200個と毎回作るには、どうしても耐久性が足りません。ですから、お菓子屋さんなどはもう少ししっかりした物を使うわけです。で、金属の板からプレス加工した物は、たとえば3000円程度になってくるとします。で、これがもう少し手広くやっているお店で1000個とか型抜きしようとすると、3000円の型では、パートのおばちゃんの手の方が耐えられなくなるのです。
それで、カシテックさんが手作りした型だと、そういう大量作業にも、手を痛める事なく対応できるような工夫がしてあったりして、非常に快適なんですね。作業もはかどり、しかも耐久性は抜群。長く使えます。
しかしこれ、型を作るのに丸一日手作業をされるとの事で、価格も10000円程度になってくるのです。さらに、型を抜きつつ同時に文字や文様などのデザインを彫り込むような物になると、2〜3日がかりで作るそうで、価格も30000円とかになってくるんですよね。
で、カシテックさんは金型でプレスするのではなくて、手作業で作り出すので、逆に言えば、オリジナルなお菓子の型も作ってもらえます。それこそ、世界にひとつしかない形のお菓子も型抜きできるんですね。だから、お菓子づくりにちょっと凝りたい個人のお客さんなども、たまに問い合わせがあるそうですが、これがまた、値段を聞いてびっくりされるそうです。お菓子の型に10000円ですからね。まあ、本物とは、そういうもんですよ。
さて、最近は素人さんでなく、本職のお菓子屋さんでもこの値段にびっくりされる方が多くなったという事です。それだけ、物の値打ちがわからない世の中になって来たんだなあと、そういうお話でした。
しかし私は、必ずしもそうではないですよ、という事を申し上げました。当店にホームページから問い合わせてくださるお客さんは、たいていよく勉強されていて、物の値打ちがわかっておられる方が多いという気がします。安ければ何でももいいというお客さんよりも、その数は多いように思います。もちろん、価格に見合った性能である事は前提ですが、本物がいいという方もしっかりいるんですね。
実際、カシテックさんのところでも、値段がわかった上でそれでもお願いされる個人の方もいらっしゃるそうで、そういう方には値引きしてあげるそうですけどね。
ところで、ふと今思いましたが、食育の一環としてお菓子づくりなんかされる幼稚園や保育園などには、カシテックさんの型は最適だと思いますね。子どもたちが多少乱雑に扱ってもびくともしない耐久性がありますしね。
なんか、今回は全く屋根とは関係ない話になりましたが(^^;;;何かのご参考になればと思います。(^^;;;;;;;
7月 18 2010
にほんブログ村に「屋根・瓦」カテゴリが新設されました
以前の記事、「最近、瓦屋さん屋根屋さんの勢いのあるブログが増えててうれしいなぁq(^^)p」などで、取り上げて来ている、「にほんブログ村」ですが、今までは瓦屋さん・屋根屋さんのブログも、職人ということで「
大工・職人」のカテゴリに登録されていることが多かったんですね。
ところが本日、「にほんブログ村の村長さんからメールが届いて、「
屋根・瓦」というカテゴリが新設されたと書いてありました。また、私のブログもさっそくそちらに移籍してくださったようです。
まだカテゴリ内のブログは少ないですが、こちらも、たくさん増えていってくれると、うれしいと思います。
4月 03 2010
またもや構造偽装って、なんでやねんんん!
またしても、建築の構造偽装問題が発覚したようです。
「大阪の1級建築士、アパート構造計算書を偽装」の記事によると、京都府八幡市に建設予定だった3階建てアパートの構造計算書に、偽装された痕跡があることが分かったということです。
なんでまた、姉歯事件の時にさんざんたたかれたのに、この期におよんで…。
不幸中の幸いだったのは、姉歯事件と違って(今のところは)建築確認の段階で発覚したということです。ある意味、チェック機構が正常に作動したということで、そういう意味では良かったとも言えますが、しかし、今後、別の既築の物件に検査の手が入った時にどうなるか、続報が気になるところではあります。
建築にかかわる仕事をしていて、良かったなあと思うのは、やっぱり、お客さんに「きれいになった。」「安心した。」「ありがとう。」そういって喜んでいただけること、その笑顔に接する時に、こちらも心からうれしいんですよね。そんな時に、本当に良かったなぁって、思います。
雨漏りが止まったり、瓦をふき替えたこと自体より、その結果もたらされる安心感だったり気持ちよさだったり、ウキウキする気持ちだったり、お客さんにとっては、それが一番大事なんだと思いますし、工事をする側も、それを一番大切にしなくてはと思うんですよ。
私は、屋根の仕事が大好きですが、それは、屋根の仕事自体がおもしろいというだけでなく、その仕事を通して、お客さんの喜びに寄り添えるということが、いわば生き甲斐なんですよね。そのためには、苦労もいとわないというか、それがあるからこそ苦労が報われるというか…。
おそらく、偽装事件を起こす、あるいは手抜き工事をする業者というのは、そこのところの、人と人との生きたつながりから生まれる喜びを、知らないんだろうなと思います。
それが、残念でならないなぁ。
こんなこと、もう二度と起こってほしくないです。 😐
1月 26 2010
地震の揺れを軽減するハイブリッドな瓦ROOGAのショップ研修に行ってきました
本日は、現場は職人さんに任せて、私は関西一の屋根材問屋さんである福原商店さんとクボタ松下電工外装(KMEW)さんが共同で開催した、有力ROOGAショップの研修に参加してきました。
朝早く家を出て、普段乗らない電車で京橋まで出て、クリスタルタワーで集合。それからバスで伊賀に向かいました。
伊賀では、まず昼食をいただきました。それがこちら。
この写真のあと、さらに天ぷらと茶碗蒸しが出て来て、いやあ、こんな豪華な昼食はした事ないっす。KMEWさん、ごちそうさまでした。
今回参加したのは、関西一円から15店ほどでしたか。集合写真もぱちり。
前列左端が私です。ちなみに、後ろに写ってるのは左が「ROOGA鉄平」、右が「ROOGA雅」です。
今回の研修で知ったのですが、特にこの二年は、葺き替え時に、ROOGAに葺き替えるという人が増えているそうです。やはり特に地震に対して、軽い屋根が有効という認識が、広まっているんですね。そして、軽い屋根材の中で比較すると、ROOGAの美しさと格調高さは、突出していますから、違いがわかる人はどうしてもこれを選ぶというわけです。
ただ、以前の記事、「屋根と地震の関係…倒壊の本質は構造にある」に書いたように、倒壊の本質は構造が堪えられるかどうかなので、しっかりした構造なら重い瓦でも大丈夫なのですが、ダメな構造ならどんなに軽い屋根でも倒れるのです。そこを間違えないでくださいね。地震に対して不安な場合、やっぱり、耐震診断は必要ですよ。
もっとも、それでも対地震だけで考えれば、軽い屋根の方がより有利なのは本当です。頭が軽い方が、たしかに揺れの影響は小さいんですよね。
いろいろ勉強させていただき、帰り際に玄関でぱちり。
KMEWのみなさんに見送られて、
伊賀事業所をあとにしました。
お誘いいただいた福原商店さん、迎え入れてくださったKMEWさん。ありがとうございました。ROOGAで、安心して住めるお家作りにがんばります!
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