屋根と地震の関係…倒壊の本質は構造にある

昨日またもや、新潟県を中心に地震がありました。新潟県中越沖地震と命名されました。で、またもや重い瓦屋根が原因で家が倒壊したと、間違った報道がテレビで流されています。はっきり言います。それは間違っています。

その証拠に、被災地の中継映像をよく見ると、倒壊していない瓦屋根のうちもたくさんありますし、軽い屋根材と言われている家で倒壊しているのも映っていました。

つまり、本質は屋根ではなく、柱なんですよね。構造体なんです。「瓦は重いから危険だ、軽い屋根材なら安心だ。」というまちがった考えをテレビで流すと、消費者の人たちはそれを信じるでしょう。そして、何の根拠も無く、うちの屋根は軽い屋根だから安心だと思い込んでしまうでしょう。結果、その建物が倒壊ということになったら、逃げ遅れてしまう可能性もあるのです。

重い屋根でも、それに見合ったしっかりした構造の家なら、地震が来ても倒壊しないし、台風にも強いのです。軽い屋根でも、軽いからという理由で構造に手抜きがあったりすると、とても危険です。

なお、このあたりの事は、【山本大成 「かわら屋の雑記帳」】というブログに、詳しく説明してありました。興味がある方はぜひ読んでみて下さい。

なお、末筆になりましたが、被災されたみなさま、お見舞い申し上げます。どうか、お気を落とさずに。必ず明るい明日が来ます。また、被災地周辺の屋根屋のみなさん、しばらく大変な日々が続くと思いますが、どうかお体に気をつけて、がんばって下さい。

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7 thoughts on “屋根と地震の関係…倒壊の本質は構造にある

  1.  始めまして、私の拙いBLOGをお取り上げ下さりありがとうございます。
     私は、三州の和瓦専門の製造メーカーのものなのですが、地震の度に繰り返される「瓦が重いから家が壊れた」との間違った印象に辟易としています。
    (災害に対する強度が改められた昭和56年の建築基準法改正以前の家の過半が木造軸組瓦葺きなので、自然と被災住宅の大半が在来工法であるという似すぎないのに....。)
     また、住宅の三大要素である「基礎・地盤」「構造」それを数十年にわたり守る「外装(屋根)」と言う事実を忘れ、屋根材としての基本性能が劣り家を守らないにもかかわらず軽い屋根材がもてはやされている現状に、悲しい思いをもっています。
     今後ともよろしくお願いいたします!

    PS.
     旧記事を含め数点TBを送らさせていただきます。

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