5月 12 2009

【京都市北区上賀茂】あえてカラーベストを葺く理由

さて、先日までしていたカラーベストへの葺き替え工事です。

実は当店では、化粧スレートは積極的には営業していません。その理由は、まず耐久性です。まあ、正直弱いです。昔、30〜40年前の化粧スレートには、大量のアスベストが使われていたのですが、その頃のものは、とてつもなく強いものだったんですよ。いまでもその頃のものが使ってあるところは、色ははげてみすぼらしくても、強度は保っていて、上にのってもびくともしないこともあります。

ですが、アスベストの危険性が言われるようになるにつれ、含有量は少なくなって行き、今の製品には全く入っていません。代替の繊維質のものが入っているのですがそれでも強度は断然弱くなっているのを、仕事をしていて実感します。実験室のデータはそんなに違わないのかもしれませんが、実感としてあきらかに違うのです。

ですが、この現場ではカラーベストという選択になりました。もっとも、選択されたのは工務店さんとお施主さんのあいだでの話ですが、当店としても理解できましたので、カラーベストを葺かせてもらいました。

最初は、瓦で葺き替えという話だったのですが、行く行くは建て替えも考えたいという話になって来たですね。そうなると、長期の耐久性よりも、とりあえずの経済性と、屋根材選びのポイントが変化します。そうなると、ここはひとまず、カラーベストで葺き替えようかということになりました。そういう選び方も、ありだと思うんですね。

古い野地はかなり痛んでいました

さて、ここはもともとは和瓦を葺いてあったのですが、建築後40年以上という年月のうちにかなり屋根も傷んでおりました。これまでも何度か補修にお邪魔していたのですが、今回、瓦と下葺きの杉皮を撤去してみると、もう野地板も腐ってしまっているところもありました。

野地はしっかりなおします

向こう側には新しい材木がおいてありますが、これは、野地をしっかりなおすためのものです。古い野地の上に新しい垂木を流して、不陸にならないように調整しつつ、構造用合板で新しい野地面を作ります。そして、その上に新しいルーフィングを張るのですね。

この作業は、リフォームの場合必須です。先ほど書いたように現在の化粧スレートは割れやすかったりしますので、なるべく不陸が出ないように野地を作り直す作業がないと、メーカーさんの品質保証も効かなくなってしまうのですよ。

カラーベストで葺き直し

はい、板金役物を納めて出来上がり。これから先、建て替えの日が来るまでは、このカラーベストががんばってくれることでしょう。

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1 comment

  1. お疲れ様です。
    ウチも、特別な事情が無い限りは、積極的におすすめしてませんね。
    最近、コストダウンのためか、再び化粧スレートが巻き返しているようですね。まあ、将来の仕事のネタが出来るので、それはそれで・・・(笑)

    拙者のお客さんの中には、商品がコロコロ変わるのを嫌ってる方もいらっしゃいます。

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