【京都・衣笠・屋根葺き替え】私がトステムの天窓を信頼する理由

さて、少し間が空いてしまいましたが、衣笠での葺き替え工事の続報です。前回の記事、「【京都・衣笠・屋根葺き替え】旭硝子のガラス瓦の天窓設置」では、和瓦と組み合わせたガラス瓦の天窓を紹介しました。今回は、もう一つ、もともと化粧スレートについていた天窓の方がどうなったのか、お伝えしましょう。

こちらの方は、今後の耐久性も考えて、化粧スレートで葺き直すのはやめました。といっても、もともとが化粧スレートという軽い屋根材を前提に増築された部分ですから、どっしりと瓦を葺くのもどうかと思ったんですね。

それで、この部分には、高耐久性で見た目は重厚なものの化粧スレート並みに軽いROOGA(ルーガ)を使うことにしました。

さて、そこで問題となるのが天窓の扱いです。和瓦等、ガラス瓦が用意されているものであれば、形もすっきりするし、雨に対しても流れを止めてしまう事もないのでそちらを使うわけですが、残念ながらROOGAにはガラス瓦がありません。となると、天窓、つまりトップライトを取り付けなくてはなりません。

私がいつも信頼して使っている天窓はトステムのものなんですよね。他のメーカーを指定されない限り、たいていトステムのスカイシアターシリーズを使っています。

トステムの天窓には、次のような検査合格証が貼付けてあります。

トステムの天窓の検査合格証

これは工場にて製造後、ひとつ一つ検査員が不具合がないかチェックして貼付けているものなんですね。このように書いてあります。

「この製品は、私が責任を持って検査致しました。お買い上げありがとうございます。心を込めて生産しました。トステム株式会社」

心を込めて生産されているんですね。だから、私はトステムを使っているのです。えっ?こんな紙切れ一枚、何とでも書いておけるって思いますか?

そうですね。確かに、書いておくだけなら誰にでもできます。でもね、プロの目で見て、細かい事まで心を砕いて生産しているというのは、やっぱりわかるんですよね。

先ほどガラス瓦だと雨水の流れを止めないと書きましたが、トップライトの場合、そうはいかないわけですよ。必ず水上側をせき止めてしまうわけで、その水は天窓の側面に迂回させなくてはならなくなります。ですからそこがガラス瓦と比べると弱点になるのですよね。天窓の開発は、この迂回させる水との戦いといってもいいと思います。

まずここに、さまざまな工夫が二重三重にこらされています。

で、問題は、メーカーさんがいくら二重三重に対策をとったとしても、我々のような施工店がその対策通りに取り付けないと、無意味になってしまうわけですよね。その点、トステムさんの施工マニュアルは、限られた紙面でわかりやすく解説しようと、やっぱり工夫されているんですよね。

梱包にしてもそうで、施工しやすいように工夫した梱包をしていると思います。そういった点を総合して考えると、「心を込めて生産」と書いてあるのは、お題目だけではないと思えるんですよ。本当にそうだと思います。

私は、お客様に精一杯思いを込めて、しあわせを祈って仕事をしたいと思っています。ですから、トステムさんのように心を込めて生産された部材は、気持ちも引き締めてくれるし、何よりも取り付けていて楽しいんですよね。

そんなわけで、私はトステムさんの天窓を信頼して使っているのです。

トステム・スカイシアターTF型その2

写真は、まずは野地に本体を取り付けたところです。スカイシアターTF型です。あ、その向こうにちょっと見えているのが、以前の記事のガラス瓦ですね。

ちなみにこの天窓は、ガラスの表面に「アクアコート」という処理が施してあります。

アクアコートによる掃除いらずの天窓

この処理によって表面に付着した汚れが、雨水によってはがされて流れ去るので、汚れがこびりつく事なく美しいガラスの状態を保つ事ができます。

さあ、出来上がりの様子は、また次の記事で… 😀

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