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3月 26 2009

【雨漏り修理】雨漏り発生!築20年の木造住宅

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先日、京都市左京区一乗寺にて、雨漏りの補修工事を行いました。

築20年のお宅と言う事で、あちこちメンテナンスが必要になる時期ですので、いったい何が雨漏りの原因かなあと、修理の前にまずは調べに行きました。その時の現状が以下の様子です。

ご主人さんは下の写真の谷樋が原因に違いないとの意見でした。

スギの葉がつまった谷樋

隣接して数本あるスギの立ち木からのスギの落ち葉が、谷樋を埋め尽くしていました。かなりのあいだそのままだったようで、下の方はすでに腐葉土のようになっていました。

当然、雨水は真っすぐ流れずに、せき止められるような格好で、瓦の下に入り込んで流れるような形になります。写真の現場では、谷樋の大きさが少し狭かったようで、せき止められた水が、谷樋からオーバーフローしていました。
ただし、その下の下葺き材、アスファルトフェルトがまだ機能していたので、室内への雨漏りはありませんでした。それに、この場所は、室内の雨漏り箇所からは、全く離れた場所だったのです。

かくして、この場所が今回の原因ではない事がわかりました。

次に、建物の反対側の谷樋で、銅板が腐食して穴があいているのを見つけました。

腐食した銅板の谷樋(谷板)

酸性雨の影響とも言われますが、雨のしずくがぽたぽた落ちる位置の銅板は、よく穴があきます。
銅板なら一生ものと考えている人がいますが、実は、現在では、あまり丈夫な金属とはいえなくなってしまいました。もちろん穴があいたら、水はその下に入って行きます。

最初の谷樋よりは、雨漏り箇所に近いのですが、実際には、家の構造からしてこの位置の穴が原因ではありえませんでした。

ただ、実は室内側に漏っていないだけで、この穴からはやっぱり雨水が入っていたんですね。20年前の下葺き材・アスファルトフェルトが、結構がんばっていて、軒先まで水を運んでくれていました。そして、軒先で表に水が出て来ているのです。

谷先下の黒いシミは雨漏りのシミ

谷先下に黒く見えるシミは、穴のあいた銅板から入った雨水が、先端で表面に出て来て作ったシミです。室内には現れていないので気が付きにくいですが、これも立派な雨漏りです。

しかし、この軒先の雨漏りがあの銅板の穴の仕業だとすると、では室内側の雨漏りの原因は?

瓦の納まりが不良

これです。瓦の納まりの、構造的な問題がありました。

写真右下から来た陸棟(水平な棟)が90度曲がって、写真右上に延びています。その角のところに、隅棟が写真左から延びて来てドッキングしています。
写真の納まりでは、直角の曲がりと隅棟との間に入った水は、どうやったって隅棟の下に入って行ってしまいます。ここから入った水が、隅棟下の隅木を伝って、途中で天井に落ち、今回の雨漏りを引き起こしていました。
おそらく施工当初は、ここに漆喰が塗ってあったのでしょうが、それにしてもちょっとセンスがない納め方です。

シリコン等は、瓦よりも寿命が短いです。ましてや漆喰では、風雨にさらされ続けるのは酷ですよ。必ず劣化して機能しなくなる時が来ます。その時に、それでも雨を漏らさない納め方。それこそがプロの技だと思います。その点からすると、ちょっと残念な仕事ですねえ。

このお宅ではこのあと、谷樋の谷板を新しいものと取り替え、棟を一旦撤去しておき直しました。

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