京都市左京区大原のお寺の門の葺き替え工事は、雨にも負けずに、なんとか法要に間に合いました。
法要を前に、飾り付けを施された門を、境内側から写してみました。
凛とした空気に満たされた感じですね。
鬼瓦も、いよいよ働きだしました。
阿吽の阿の顔をした鬼瓦です。大きく口を開いて、歯が見えています。まるで笑顔のようですね。この鬼瓦がある側は開けているので、よく見えるんですよ。それで、みんなを「ウエルカム」と招き入れているようなんですね。たくさんの人が集まってくるお寺の門には、とてもふさわしい表情の鬼瓦だと思います。
そしてこちらが、阿吽の吽の顔をした鬼瓦です。こちら側は植え込みがあってあまりよく見通せないのですが、それがかえって良い感じです。なぜなら、グッと口を閉じて、「ひけらかしたりはしないけど、強い決意を胸に秘めているんだぞ、」という感じがするでしょう。
ところでこの前、「人生の始まりと終わりって似てるんだなあ」の記事で、「誰も知らない泣ける歌」という番組の話を書きましたが、この門の工事をしている最中の先週の番組では、ルイ・アームストロングの「What a wonderful world」が取り上げられました。
上の動画で、ルイ・アームストロングが、ベトナム戦争に出発する直前の若い兵士たちを慰問してこの歌を歌った映像が使われていますが、番組では、この慰問の映像そのものが使われていました。
その映像を見て、何とも言えない切ない気持ちになったんですね。この歌を兵士たちに歌うサッチモの気持ちも切ないし、それを聴く兵士たちの気持ちも切ないし…。
本当に、戦争って、あっちゃいけないよなあと、グググッときましたよ。
それで、いつも屋根の工事をする時には、想いを込めて工事する事を心掛けているのですね。一般の住宅であれば、「どうか、ここに暮らすみなさんのしあわせを育む家を、精一杯守ってくれよ!」という感じの想い瓦に込めつつ、工事をしています。
今回は、サッチモの映像を見たあとは、自然と、「世界が平和であってほしい」という想いを込めていましたね。この門を通って入って来る人々や、この門を通って出て行く教えが、どうか世界に平和をもたらしますよう。心から願ってやみません。
工程が限られている中、工事お疲れ様でした。
とても良い雰囲気の仕上がりになりましたね。
今回の工事の目玉は、何といっても鬼瓦でしょうね。このように、心を和ませてくれる鬼瓦は、初めて見ました。お寺様の優しさやあたたかさまでも感じさせてくれるような鬼瓦でした。
himomaruさん、コメントありがとうございます。
とてもいい鬼でしょう。
ちょっと、自慢の鬼です。
機会があったら、使ってみませんか?
メーカーさんに取り次ぎますよ。