なんやかやでルーフィングだけでもう夕方…京都市左京区大原薬師堂葺き替え工事

昨日は20日。関西では「五十日(ごとび)」といって、5のつく日、10のつく日に決済ごとをする習慣が古くからあります。うちの場合、支払は10日と15日のところが多いですが、こちらが集金するのは20日と10日が多いんです。

そんなわけで、朝から現場に出たものの、途中で集金に出かけたり、また、「ベランダの波板を張り替えてほしい」というお客さんのところに下見に行って採寸したりとかしていたら、大原薬師堂の屋根の方はルーフィングだけでいっぱいいっぱいでした。

しかも、一般の住宅とは違って、100年200年単位で残っていくものなので、ついつい凝りに凝ってしまいまして(^^;;;

新しい杉野地板まずは、昨日不陸調整しながら貼り上がった野地板を、埃や木屑が残らないようにきれいに清掃して、次に、下葺きとなるルーフィングを貼っていきました。これは、今までは杉皮が担っていた役割ですね。

で、今回、ルーフィングは二重張りにしました。屋根勾配的には必要ないのですが、まあ、冬には結構な積雪があるということと、やっぱり長ーい目で考えて、念には念を入れたのです。

下葺きルーフィングその1まず、一層目は、ガムスター社の片面粘着層付改質ゴムアスファルトルーフィングです。これは裏面がシールになっていて、野地板に貼っていくんですね。一般的なルーフィングはタッカーという、ホチキスのような工具で止めて行くのですが、これだと針穴をあけずに止められるという利点があります。そのかわり貼るのに手間がかかるんですよね〜。

下葺きルーフィングその2さらにその上には、田島ルーフィングのエンボス加工付き改質アスファルトルーフィング「タディスブラッサム」表面に凹凸があって(エンボス加工)、瓦を止める横桟を気持ち浮かします。万が一強烈な台風などで瓦の下に霧状の雨水が入り込んだなんて場合にも、横桟で水をせき止めることなく、速やかに排水をするようになっています。ちょっと良い値段のするルーフィングですが、信頼性は抜群です。

それとこれ、表面に大きな花柄がプリントしてあるんです。まあ、性能には関係ないことですが、明るくていいじゃないですか。完成したら見えなくなるものですけどね。

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